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9時ごろ徒歩で上野山荘を出発。昨日宿に到着したときに教えてもらったLAスーパーの場所を確認しておく。上野山荘は住宅地の丘の上にあり近所には小さな個人商店があるだけで食材は丘を下りてLAスーパーに行く必要がある。そこから海沿いに西へ向かってセントロへ行く。上野山荘から30分くらいと意外と近かった。メインストリートを歩いてみるが10時ごろだとまだ営業していない店が多い。一般的な夕食の時間が21時くらいのこの場所では朝10時はまだ早朝なのかもしれない。
 
海岸沿いに空港方面へ散歩する。海を隔ててウシュアイアの町並みとその後ろに小ぶりアルプスのような山並みが見えている。昨日空港に到着したときも雲が多く時々日が差す程度の天気だったが、今日も同じ感じで山ははっきり見えるが時々ぱらぱらと雨が落ちてくる。この時期のウシュアイアはあまり晴れないとかだったら嫌だなと思う。入り江のようなところをぐるっと回って11時ごろセントロに戻るとお店も営業を開始していて交通量も多くなっていた。
 
土産物屋に入るとどこの観光地でもおなじみのものも多いが、やっぱり個人的に目を惹かれるのは南極のお土産。いろいろな種類のワッペンやカップなど書いてある文字も「Antarctica Expedition」「End of world」などちょっとかっこいい。買いたい気がするものがたくさんあるが今は荷物を増やすわけにはいかないため、どんなものがあるか把握しておくだけ。南極レースが終わってウシュアイアを去るときに買うか、おそらくその後のパタゴニアでもお土産はあるし、最後のブエノスアイレスでも空港でアルゼンチン全体のお土産があるだろうからウシュアイアでは厳選して買い物をしなければいけない。
 
ウシュアイアはパタゴニアトレッキングや南極ツアーの拠点になっている街で、メインストリートにはアウトドアウェアのお店も多い。ノースフェイスのお店には入ってみたが、それ以外にも知らないブランドのしかし明らかにアウトドアギアのお店もいくつもあった。12時ごろ、そろそろ昼食でもしようかとお店を探してぶらぶらしていると上野山荘に宿泊している2人(トールさん、kaoriさん)に出会う。2人もここで偶然出会ったらしく「同じ場所で3人が会うとは!」と驚いていた。トールさんは買い物袋の代わりに日本から持ってきた業務スーパーと書かれたレジ袋を持っている。これが使いやすくて便利なのだとか。なかなか同意しづらいけど・・・。自分は食事と同時に今日マルティアル氷河にも行ってみようか考えていると言うと「近いから今からでも行ったほうがいい」と言われた。

(※後日談)このときトールさんがkaoriさんに私のことを南極にレースに行くんだってと話をし、kaoriさんにブログなどありますかと聞かれて名前とアドレスをメモして渡したと思う。帰国後kaoriさんからfacebookのお友達申請があり名前をすっかり失念していたため(聞いたっけ?)謎のバックパッカーとしてつながったが、1/18にトールさんの話題からウシュアイアで出会った人だということが判明。kaoriさんはもちろん最初からわかってお友達申請していたのだけど。
 
そこで氷河に行くことに決め、ただいくら夜10時ごろまで明るいと言っても昼過ぎから山に向かうというのも少し不安があるので少しでも急ごうとお店で食事するのをやめて、500mlのジュース2本とビスケットを買い山に向かって坂道を登っていく。事前に購入しておいたウシュアイアのトレッキング地図を持ってきているものの町の細かい道はよくわからないため、山の形と中腹に見えているホテルの位置から目指せばいい場所を目視して適当にそこに向かって登って行く。市街地を抜けたあたりで「Martial Glaciar」という表示が出てきて登山道に向かう一本道に入る。
 
道が正しいことを確信できてからは時々走りも含めて坂道を登る。スキーリフトのすぐ下まで舗装路があり、そこに至るまでに九十九折になった道路をショートカットするようにトレイルがある。スキーリフトが一本架かっていて、その1本分ゲレンデを登ると氷河の先端に到着。海からここまで2時間程度。天候はそれなりに雲が多いものの昼くらいから少し晴れてきて青空も見える。雪の上を歩き山から下ってくる沢の合流地点へ。少し平らに開けていて涸沢カールのミニ版といった感じだ。標高は数百メートルだが高緯度で森林限界が低いため、海から高山の雰囲気の場所に徒歩2時間でこれてしまう。
 
ここから少し急斜面な雪と岩の登り。案内の小さな看板があり登っている人もそれなりの数いるため安心して登っていく。もしかしたら山頂まで行けるのかもしれないが、最後のほうは壁のようになっているためそこを登るのは厳しいだろう。前は雪と岩の絶景、振り返れば氷河の先にウシュアイア市街地とビーグル水道が見えるというなかなか面白い景色。途中でセルフタイマーで自分の写真も撮る。三脚は旅には持ってきているが宿に置いてきてしまったので何度も撮り直しをして満足のいく写真に近づける。急斜面の下まで登って少しの間休憩。風が吹いたり雲が流れて日陰になると寒い。少しだけ雪が降った。
 
下りは雪の上をざっくざっくと走り下りてあっという間に氷河を下り切る。しかしここは氷河というよりは残雪の雪渓という感じだった。道路も軽いジョギングで走り降り登りに比べてかなり早くセントロまで戻ることができた。所要時間は全部で5時間くらいだろうか。思ったよりも簡単に行ってこれた。
 
帰りにLAスーパーに寄って夕食の食材を買う。肉を食べたいと思ったが売られている単位(塊)が大きすぎて買う勇気が持てず、そのほかの食材を見てまわっても調理方法がいまいちよくわからないものや、まあいろいろとよくわからないものが多く(笑)けっきょく買ったのはスパゲティーとスパゲティーのソース(ナポリタン)と緑茶のパックと水1.5リットルという極めて無難な組み合わせ。しかもいくつかあるメーカーの中からクノールを選択。冒険はしない(笑)全部で22ペソ。ここは安上がりだな。
 
LAスーパーに隣接する建物はフードコートやいろいろなブランドのお店が入っている。全体のイメージはイオンモールといったところ。コロンビアのお店があったのでバンダナを売っていないか入ってみる。旅立ってから気がついたが髪が自分の基準ではずいぶん伸びてきていて、マルティアル氷河を汗かいて登っているときにも髪を邪魔に感じていたので床屋で切ってもらうかバンダナやBUFFで髪が目にかからないようにしたいと思っていた。バンダナはなかったがサンバイザーがあったので、少し考えて明日買いにこようと思った。
 
宿に帰って風呂・洗濯してからベッドに少し横になったら眠ってしまった。気がつけば夜22時30分。しかしウシュアイアではまだ日が落ちたばかり。これから夕食を作るのもありだろうと買ってきたスパゲティーを調理する。居間に同宿のみなさんが集まっていたので話ながら夕食にする。肝心のスパゲティーは、おいしくない・・・。無難な食材、無難な味、無難なメーカーを選択しても、食べれなくないという悲しいレベル。明日から何を食べれば・・・という感じです。
 
片付けて就寝時に時計を見ると1時40分。時間が経つのが早い。今日は10時間以上歩き回ってかなり疲れた気がする。明日どうするかは明日目が覚めたら考えよう。
 
 
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なぜか砂漠にひかれサハラ・アタカマ・ゴビ・南極でおこなわれたレースに出場。これからも世界の絶景を見に行きたい。
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