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■今朝も絶賛マイナス35度でスタート。10時に櫛田さんにピックアップしてもらう。
■アウトドアショップでMSR XGK EXストーブを買う。パッキンなどパーツが少なく極限環境向きとのこと。これのポンプカップを革製にしたほうがよいとのことでAmazonで注文しておく。
■2日前に教えてもらったトレイルの入口に送ってもらう。今日はここからトレイル&ロードでホームステイ先まで帰る。
■MSRストーブの点火テストをしてから12時に出発。テント泊練習や装備のことを考えているよりもフィールドに出て体を動かしたほうが気持ちいい。
■気温はマイナス27度くらい。今日もよく晴れている。動きながらおこなうべきいろいろな作業をするが、外側2枚のグローブを取るとすぐに手がじんじんと痛くなってくる。
■1つ作業して、グローブして歩いて、温まったらまた作業しての繰り返し。手が温まっている状態で何もせずに歩いているのはもったいない。(でもこの繰り返しが大変つらい)
■マイナス30度近くになると我慢できても早めにDASパンツを履いたほうが楽。自分が来てからホワイトホースはマイナス30度が普通なので最初から着用でOK。
■補給食カロリーメイトはとてもよい。口にくわえてしまえば、手はグローブしてしまっても食べれる。カップメン食べるのとか寒すぎて無理。
■寒さがつらいと思った時に温度計を見るとマイナス30度をこえている。マイナス27度くらいならまだ大丈夫という感じ。
■ファーのついたフードをかぶったら顔の寒さが劇的に緩和した。凍ったまつ毛が解凍されて氷が落ちてきた。顔の前にバリアーがある感じ。
■動き続けている限りはソックス、シューズは快適。止まると冷たくなる。疲れても道端では休めない。何年か前にダイアモンドウルトラ(今はないレース、北極圏ステージレース)に出た友人が「休んだら死ぬと思って歩き続けた」と言っていたのを思い出す。
■腕時計はキャプリーン4、R1の上に着けるのがよい。下に着けると袖とグローブをかきわけなければならず見れない。
■ホームステイ先帰着は16時。移動時間3時間15分。停止時間45分で距離は18.6km。空身だけどまあまあのペース。
■MSRストーブの点火練習を2回して本日終了。
■マッチは複数箇所に分散して持つこと。落として無くしたら死亡。
■外ご飯、ツェルト泊しようか考えていたが、風邪の症状が出ているので今夜は部屋で休む。頭痛、鼻水、寒気。。。
■明日はソリを使ってフル装備で歩いてみる。

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■10時に櫛田さんがピックアップに来ることになっていたが寝坊。急いで準備して外へ。
■わざと1晩外に放置しておいたSOTOバーナーを点火してみるが案の定点かない。おまけにどこかから燃料漏れしている。
■櫛田さんのMSRバーナーを取りに行ってそちらをテスト。一応点いたがしばらく放置して夜にやってみようということになった。
■今日はフィールドに出る予定だったがマイナス30度で安心して使えるバーナーがないので延期。
■夕方一人でようこさん宅からアラスカハイウェイ沿いを歩いてみる。ハイウェイ上は路肩が狭いところもあって徒歩移動が怖そうと思っていたが、道路外にずっとスノーモービルのトレースがついていた。
■一度帰ってGoogle mapを見て今日行く予定だったトレイルまで自走で行けそうだったので14時半ごろ走り歩きに出かける。
■ウェアはシェルを除く3枚と軽装にしたが走ると汗が出てくる。足も暖かく調子がいい。気温を見るとマイナス26度。少し上がった。
■バラクラバやゴーグルを持っていかなかったため頬が冷たくなってしまった。急いで帰ることにする。
■ようこさん宅近くまで戻ってくるといよいよ寒い。温度計はマイナス31度。マイナス26度と31度の違いがわかるようになった?16時半帰着。
■少し昼寝して19時に櫛田さん到着。MSRのバーナーを試す。やはりパッキンがだめになっていたがシリコングリスをポンプに注入して一応使えるようになった。しかしもっと可動部分の少ないシンプルな構造のものを買ったほうがよいとのことで明日買いに行くことになった。
■お茶しながら作戦会議。ユーコンにやってくるお客さんの話で「バナナで釘を打とうとするやつがいるんだよー」という話になり、部屋にバナナを用意してあるとは言えなかった。見つからないうちに食べよう。
■櫛田さん帰宅後22時半くらいから、昨日から設置しっぱなしのツェルトに入り足先の冷えについて追加実験。素足にダウンのテントシューズを履き、その上にDASパンツを足首から下に履く足がもこもこした塊になっている感じ。これでもしばらく経つとつま先だけ昨日と同じように冷えた。でも震える寒さではないのでこのまま睡眠できるだろう。
■足先の冷えは土踏まずあたりまでは暖かく、しっとり汗をかいているくらいなので、これ以上何かやるなら熱源を入れるしかなさそう。
■マットは昨日よりも気持ち潰れた気がする。体の接地面積が小さいと地面に当たるが普通に寝る分には下からの冷えはなかった。
■ツェルト、シュラフを部屋に撤収。マットを部屋に入れたとたんにマットが膨張してきたので慌てて空気を抜く。
■今日もオーロラ出現。一眼レフを出して撮ってみた(ピンボケになってしまった。次回再挑戦したい)。24時半ごろ野外活動終了。今日はベッドで寝る。



■10時半起床。太陽が地平線すれすれに見える。気温はマイナス32度に下がっていた。
■12時にようこさんの車で下見に出発。櫛田さんをピックアップしてフィッシュレイクへ向かう。
■ようこさん宅からの移動はアラスカハイウェイを通るしかないのだが、路肩が狭いところがあり徒歩でダウンタウンやトレイルの入口までいくのは勇気が入りそう。車にはねられそう。
■フィッシュレイクへはずっと登り坂。フィッシュレイクの近くの山はハイキングで登れるらしい。今回の滞在中に登りたい。
■フィッシュレイクの凍った湖面を10~20分ほど歩いてみたが足先がじんじんする。車に戻ってもしばらく治らなかった。まだ本気ソックスではないとはいえきつい。
■フィッシュレイクの下にあるトレイルの入口を確認。裏山の散歩道のようなところで8kmほどで櫛田さん宅の近くに出れるらしい。
■アウトドアショップCoast Mountain Sportsへ行く。着火剤(固形燃料)を購入。リチウム単四電池はなかったのでホームセンターで購入。スーパーで普通の朝食、夕食用の食材を購入。午後4時ですでに夕景になっている。
■スーパーの駐車場の車を止めた場所からスーパーまでのちょっとした外歩きでも寒すぎてきつい。
■櫛田さん宅に向かいながら裏山トレイルの櫛田さん宅側の出口を見に行く。月が出てきて景色が素晴らしい。明日は櫛田さんに送迎してもらいこのトレイルを歩く。
■櫛田さんと別れてようこさんとようこさんのお友達宅(日本人)へ。女子会?らしい。いろんな人と会って現地の暮らしの一部を知れるのは楽しい。
■今夜はマイナス35度くらいまで冷えて明日から暖かくなっていくようなので今夜テント泊することにする(ようこさん宅の庭で)。すぐに逃げ帰るかもしれないけど。
■ジャケットのフードにつけたフェイクファーは凍るらしい。本物の毛皮なら凍らないとのこと。
■最低気温がマイナス35度になると聞きテント泊決行。
■口鼻がシュラフから出ていると寒い。ウェアの襟で覆ったりBUFFで覆ったりして解決したが長くその状態にしていると頬の方まで湿ってきて不快感がある。
■上半身はシェルを脱ぎ、ダウンのグローブをしてOK
■下半身は足先だけ問題あり。ウールとダウンのテントシューズで寒くて熟睡できない。眠って体温が落ちたら凍傷になったりしない?と不安。
■足先はウール+ダウン、素足にダウン、ウール+sealskinz+ダウンとどの組み合わせでも寒さは変わらなかった。これの意味するものは?ウールは日中も履いていてわずかに水分を含んでいると思われるため素足にダウンを試したのだが。対策が必要。
■外はずっとマイナス35度だったが温度計をツェルトの中に入れるとマイナス20度ちょっとになる。ペラペラな1枚でも意外と効果あり。
■ツェルトの中にきらきらとダイアモンドダストが舞っている。
■トイレにツェルトから這い出したら、ご褒美にオーロラあり。最初は変な雲だなとしか思わなかった。
■コンデジをストックにつけて夜景モードで十分に撮影できた。テントシューズと薄い手袋で撮影に走り回っていたら手足の感覚がなくなった。
■シュラフの中で冷えて痛い手足をこすり続けてなんとか復活。これもよい練習か。
■翌日昼の部で初めてフィールドに出るので夜明けを待たずに部屋に撤収。暖かいところで少し休む。



■れなっちと大宮駅からバスで成田空港へ行く。れなっちは見送り。19時発。
■バンクーバーへのフライトは約8時間。この時間内に機内で夕食、朝食が出る。あまり眠れない。
■バンクーバー雨。乗り継ぎ便が2時間30分遅れる。スナック菓子を食べながら待つ。
■乗り継ぎ便に乗ったら眠くなり爆睡。目が覚めたら18時でホワイトホースに着くところだった。
■空港でホームステイ先のようこさんと待ち合わせ。ようこさんが通っている学校の日本人友達も一緒。車のトランクが凍っていて開かなかった。
■車は凍っているアラスカハイウェイを時速80kmで走ってようこさん宅へ。事前のやりとりでダウンタウンへは車で10分と聞き、そのくらいなら買物とか走って行くと答えたが片道15kmほどある。
■町の気温計はマイナス25度。
■ようこさん宅で旦那さんのカークさん、ガイドの櫛田さん合流。キムチ鍋をしてミーテング。
■今年は暖冬でまだ川が凍ってなくユーコンクエストが行われるかわからないらしい。ウルトラのほうもクエストのコースを利用しているため、現時点ではどうなるかわからない。
■櫛田さんからSPOTと衛星携帯を借りた。主催者からのレンタルソリも受け取った。
■櫛田さんが、オレは会社勤めも経験したしまっとうな人生を歩んでいると語っているが、まっとうだったらホワイトホースにいないと思った。
■ようこさんのお友達は、アドベンチャーレース経験者で、我部さんとお友達で10年前に伊豆アドを目指していて、私がデビュー戦だったAzumino2daysで同じ年にデビュー戦だったらしい。
■時差でとても長い1日だった。出発日時より到着日時のほうが過去。

  

ようやくパッキングできました。いよいよ明日の夕方に下見の旅に出発します。レースで使うソリ(現地レンタル)と同じと思われるものを借りることができたため荷物を載せてみました。荷物は15kg近くになってしまいそうな感じです。でも床の上で軽く曳いてみたら意外と軽く動きました。雪の上ならもっと楽なはず。上位選手は10kgくらいのようですが、経験のない自分がシビアに軽量化すると危険なので、ひとまずこれでよしとしておきます。パタゴニアのDIMENSIONS JACKETは、れなっちがフードにファーを付けてくれてユーコンモデルになりました。

ホワイトホースにはいいアウトドアショップがあるようです。意外と現地でいいもの買えそう。

今年の年越しは家で静かに(ユーコン準備で)過ごしました。近所の和楽備神社に初詣に行きました。
1月2日のユーコン下見出発までいよいよあと5日と迫り、もう後がないので目星をつけていた装備をラストスパートで買い揃えました。かなり困っていたシューズは今日いろいろ歩き回った結果、モントレイルのバッドロックミッドにしました。食料とパッキングはまだなのでレース本番の姿までは描けていませんが、とりあえず下見でやるべきことはできるかなといったところです。

装備一覧表こちら

12月13日深夜、菅平高原にてユーコン練習。自宅出発が18時過ぎてしまい、さらに出発してすぐに眠くなって仮眠していったりしたので菅平到着は23時30分ごろになってしまった。今日は実際に雪の上で寝てみることと、雪から水を作るのにどのくらい燃料(ガソリン)を使うのかつかむことを目的にしている。


天候は雪。菅平牧場でキャンプしようと1マイルの直線急坂を登っていくと牧場の駐車場に入るところで車の前輪(駆動輪)が滑ってしまい登れなくなった。目的地まであと2~3mなので少し下がって勢いをつけて登ろうとしたりしてみたが、むしろだんだん後退していく。仕方がないのでバックで1マイル戻り車の向きを変えれるところまで行って下に降りる。国道沿いの駐車スペースでキャンプすることにする。

気温はマイナス5℃で楽に作業できる。前回冷凍庫の実験した後だと本当に楽に感じる。だいたい今のホワイトホースと同じくらいの気温だった。ユーコンの冬は時々このくらいまでは気温が上がることもあるようだ。ナベに山盛りの雪を入れてバーナーで温める。雪がナベの中に消えたあとナベを見ると驚くほど少ししか水が入っていなかった。どんどん雪を投入して溶かしていく。1リットルのお湯を作るのにバーナー全開で20分。ボトルの10分の1くらいしか燃料入れてなかったので沸騰する前になくなってしまった。480mlボトルの燃料でお湯8リットルくらいかな。お湯作るところから、バーナーをしまってツェルトとシュラフの準備までで50分くらいかかった。チェックポイント以外で休もうとすると、設営・お湯・食事・撤収と休むためにやることが多く疲れる。やっぱり最終セクション以外は設営なしで次のチェックポイントまで一気に行くのがいいと思う。チェックポイントではお湯がもらえるので到着・お湯もらって食事・就寝・起床・お湯もらって食事・次のCPまでのお湯をもらって出発とかなり楽して補給できるはず。

寝る準備をして横になる。ユーコンでは装備を外に出しておくと凍ってしまう、冷たくなって身に着けられなくなってしまうため、その対策としてシュラフの中に装備を入れる。その状況と同じようにシューズを防水袋に入れシュラフの中へ。脱いだウェアもシュラフの中へ。マイナス30℃の冷凍庫に比べれば楽勝だろうとシュラフに入ると意外と寒い?マイナス5℃でマイナス30℃が快適温度のシュラフ使っているのだから、適当に使っても暑いくらいになってほしいのだが。これまで試していなかった薄着でシュラフに入るのも試してみる(キャプリーン4+R1)。全体としてはあまり変わらないが背中上部とお尻が地面に接して冷えが来る。上着を1枚増やしてみても変わらず。上半身は汗ばんでいるが地面に接しているピンポイントから冷えるというおかしな状態になっている。

4時ごろ重機がすごい音を立てて近くを走り回っている。眠っていてその音で目が覚めたのか、眠れていなかったのかはわからない。すぐ近くを行ったり来たりしているので引かれないかちょっと怖い。いちおう自分の車の影に隠れるようにテントを張ってはいるが足のほうが車の位置からはみ出していたはずなので足がひかれないか除雪をしているならテントを雪で埋められないか心配。重機はしばらく走り回って自分の車のところだけ残してきれいに除雪をして去っていった。

相変わらず背中とお尻の一部から冷えてくるので一度起き上がってマットに空気を吹き込み直しシュラフを確認してみる。シュラフの背面はつぶれてしまっていた。そこでシュラフの中に入れているマットをシュラフから出して下に敷いてみた(KLYMIT INERTIA OZONEというシュラフの中に入れるマットを使っています)。すると多少ましになったような気がする。それでもこのマットではなくサーマレストにしたほうがいいような気がしてきた。

足が冷えてきたのでダウンのテントシューズを履く。それでも冷凍庫の実験のときのように暖かくなってこない。今日は家を出た時から少々暑くなるのを承知でメリノウールソックスを履いてきているので汗で少し湿っているかもしれない。ハギちゃんが行動時と就寝時のソックスは分けると言っていたのを思い出し、片足のメリノウールソックスを脱ぎ素足でテントシューズを履いてみた。すると暖かくなった。もう片足も・・・と思っていたがそこで寝落ちした。

目が覚めると8時。2時間は熟睡できたようだ。夜中に雪を溶かして作ったお湯の入った魔法瓶をテントの外に置いておいたので、そのお湯でカップめんを作る。沸騰させていない状態でポットに入れ放置してもカップめんを作っておいしく食べることができる温度があれば十分だと思う。不味くはなく食べれるというレベルだったがまあいいだろう。


9時から軽くトレッキングに出発。菅平ダボススキー場の最上部まで行って帰ってくるだけだが。新雪たっぷりで意外と疲れた。12時に終了。気になる点はシューズの大きさ。メリノウールソックスとSEALSKINZの厚いやつを重ね履きしてゆとりのある28.5cmを使っているがお店で試したときよりも実際に外で履いているとゆるい。かかとの部分が動いて少し歩きにくいし靴擦れができはじめているような?登りで擦れてひりひりしたが後半は何ともなくなった。シューズの大きさの問題で靴擦れしそうになっているのか、もしかしたら出かけてくる前にロード練習で新しいレースシューズで練習してから来ているため、そちらのほうで擦れていた可能性もある。ただあまり使い心地が良くなかったのは事実なので引き続きシューズ探しはしたほうがいいかもしれない。

白樺荘で食事をしてチーフにユーコンのレースの話をして、レース前にもう一度菅平に遊びに来るように言われて菅平を後にする。菅平滞在時間は13時間という短いものになったが内容は濃くとても疲れた。そして未だにユーコンを完走できるイメージがわかない。イメージがわかないどころかこのままでは無理だと思う。

■装備について考えたこと

水の運搬にハイドレーションを考えていてベースレイヤーの上にハイドレーションを背負い、その上からさらにウェアを着ることで凍らないようにするという方法を考えていた。この方法を使った場合はハイドレーションも防水袋に入れてシュラフに入れる必要がある。しかしここにきてハイドレーションを使うことに対して面倒だなと思い始めている。就寝時のシュラフ内が物でいっぱいになってしまうし、水をたっぷり入れたハイドレーションのウェアの中に背負うとキツイ。さらに就寝時もだがチェックポイントでの補給時にも中間着までウェアを脱がなければいけない。さらにさらにチューブ部分をうっかり凍らせると使えなくなるとかグローブをしたまま取扱うのはほぼ無理とかマイナスポイントは多い。実は主催者もこの方法を推奨しているようで確かに魔法瓶で持ち歩くよりは数百グラム軽くなる。しかし暖かい飲み物や食事にも使えるし雪を入れて量を水増しできることまで考えると魔法瓶数本という選択肢もありではないか?

レースとして軽量化を狙うよりも「面倒」と感じることを取り除いていくのが完走できる方法な気がする。今まで砂漠でもトレランでも最近ならOMMでも、順位を目指す場合でも基本的には何かを我慢して軽量にするのではなく快適なことを目指していた。きっとそれが自分のスタイルなんじゃないかなと。

■装備について検討すること

(1)マット
KLYMIT INERTIA OZONEは寝心地は最高だが残念ながら極寒向きではないように感じる。パンパンに空気を入れて冷えても縮んだりしなければ大丈夫かもしれないが、マイナス30℃で疲れ切って倒れるように休みたいときにそんな完璧な作業ができるとは思えない。雑に作業しても十分な効果が得られる道具に変えたほうがよいと思う。

(2)シューズ
シューズの裏がしっかりしているため足元が荒れているときの安心感はある。ただサイズが少し大きすぎ中で足が動いてしまう。1月の下見はこのシューズで工夫してやってもいいかもしれないが他の選択肢も引き続き検討する。

(3)ハイドレーション
ハイドレーションにするのか魔法瓶にするのか決める。
今日はアドベンチャーディバズの忘年会(クリスマス会)に行ってきました。そこで久しぶりに今年の前半のちょびっとロングトレイルランのアシスタントに入っていてくれたハギちゃんに再会。今度ユーコンのレースに行くことを話しつつちょっと課題に感じていることなど話を聞いてもらいました。ハギちゃんは本物の山屋で強風・極寒の経験も豊富で思わぬところでいい話を聞くことができました。

■冷たいソックスはどうする?
先日の冷凍庫での実験のとき、しばらくメリノウールソックスで過ごした後シールスキンズのソックスを重ね履きしたところシールスキンズがキンキンに冷えていて足が冷えてしまいしばらく経っても暖かくならなかった。結局冷たさに耐えられなくシールスキンズは脱いだ。これは本番のときに気温が上がって重ね履きのソックスを脱いだあと次に履くときはどうするのか?シュラフで寝たあとシューズを履くときにはどうするのか?ということ。

ハギちゃんの場合、就寝時には行動用のソックスは脱いでシュラフの中へ。就寝時用のソックスを履く。出発時はシュラフの中で温めていた行動中のソックスを履き、就寝時用のソックスはウェアの中に入れて温めておく。温める=少しでも乾かすという意味。就寝時も足には汗をかくため寝ている間に履いていた水分を含んだソックスで冷えたシューズを履くと凍傷になる可能性がある。そのため就寝時と行動時でソックスを入れ替えて使う。

シューズ(登山ではプラブーツのインナー)もシュラフの中に入れる。出発前に余裕があるときは火でインナーを温めてから履いていた。

手足の冷えは自分で気付けるが、顔や耳は凍傷に近い状態になってもあまりわからない。わかるくらいになったときは凍傷になっている。わずかな隙間でもそのわずかな部分が凍傷になるので注意すること。

高山病は心がけで防ぐことはできないが、凍傷はやるべきことをきちんとすれば確実に防げることと心得ること。

■食べ物について
固くて食べられなくなるものがあるので注意。スニッカーズはカチカチになって食べれない。カロリーメイト、柿ピーは大丈夫。チョコレートは砕いて口の中に入れ溶かしていく感じ。寒いと猛烈にカロリーを消費する。高所登山(ヒマラヤ)のときはシェルパが出してくれたこってりした食事がよかった。肉の入ったこってりしたものを用意できればベスト。

  

ユーコンのウェアがおおよそ揃ったのと下見でユーコンに行くまでの時間が1ヶ月切ったので、
アドベンチャーレースの先輩の寺さんの冷凍庫を借りて装備チェックをおこなった。

前回は9月19日に宇都宮で冷凍庫を借りておこなったが、そのときはウェアもシュラフも検討中で手元になかったため、その時点で持っている中で最高の装備を使った。その時点で・・・と言っても2年前に南極(夏だからそれほど寒くない)に行っているのでそれなりの装備ではある。宇都宮の冷凍庫は設定温度マイナス20度、空気の流れがあり体感でマイナス25度くらいかなということだったが結果は惨敗。出たり入ったりしつつ3時間ほどやっていたが早く終わりたくて仕方がなかった。

そして今回。本番装備が揃っているとはいえ冷凍庫の設定温度はマイナス30度。宇都宮のように中で走れるような広さはないが、シュラフで寝たりするくらいの広さはある。案内されると冷凍庫内中心部は冷気の微風が発生しておりなかなかの冷え具合。冷凍庫内に一人になると気分はドラゴンボールの精神と時の部屋である。良い修業の成果を得られるとよいが。

やや薄着の状態で装備一式を持って中に入って上着を着ていく。少しずつ体が冷えてくるがしっかり着ていけば問題はなさそう。何より前回まったく対応できなかった手足の冷えがまったく問題ない。細かい問題点はあるものの装備が対応できていないという致命的なものではなく、作業に手間取るとか手順とか慣れとちょっとした工夫が必要というレベルにステップアップした感じ。冷凍庫内に入っていた時間は2時間で持って行った温度計はだいたいマイナス28度を指していた。

以下は今回使ったウェアと所感。上から順番(内側)に着用する。

<足>
ソックス:メリノウールパイルソックス L(パイネ)
ソックス:Thick MidLength Socks Black L(SealSkinz)
シューズ:クラッグステッパー 28.5cm(モンベル)
シュラフ内のみ:テントシューズショート(ナンガ)

メリノウールソックスとシューズのみで冷凍庫に入っていたが全然寒くならなかった。シューズは少々重くなったがアッパーが革製なのがよかったのか?しばらくしてもなんともないのを確認してから、テストなのでSealSkinzを重ね履きしたらSealSkinzの冷えで一気に足が冷たくなり感覚が鈍くなってきた。シュラフに入り足をこすり合わせて温めようとしたが冷たいままSealSkinzを脱いでテントシューズを履いたらすぐに温かくなった。SealSkinzを必要になったときに履く、または行動開始時に冷えたシューズを履くという場合が少々危険な気がする。どちらも睡眠時にシュラフの中に入れる準備をしておくことが必要かもしれない。

注文済でまだ届いていないが、シューズの上から悪天候時に履くオーバーシューズを使う。
オーバーシューズ:Neos Trekker

<手>
メリノウールインナーグローブ(モンベル)
ライトシェルグローブ L(AXESQUIN)
アルパイントリガーフィンガーミトン(モンベル)
ウェザ-テックオ-バ-ミトン(イスカ)

4枚重ねて着けることでまったく問題なし。細かい作業をするときは外側2枚を取るが、取った瞬間から時間との闘いが始まる。手が冷え切るまでに作業を終えなければいけない。一度に作業できるのは1分程度か?手が冷え切ったら全てのグローブを着けて手を温めなければいけないが、問題なく温まることができた。ただ足の温めなおしに使ったテントシューズの温まりっぷりがとても良かったのでグローブもダウンミトンがあると安心かなと思った。時間のかかる作業をするときは時間を細切れに作業と温めを繰り返しておこなうことになるだろう。

<上半身>
CAPILENE 1 SILKWEIGHT(パタゴニア)
R1フーディ(パタゴニア)
NANO-AIR HOODY(パタゴニア)
DIMENSIONS JACKET(パタゴニア)
DASパーカー(パタゴニア)

DASパーカーなしだと少し冷えてくるかなという程度。行動していればDASパーカーはなくても大丈夫そう。休憩用・緊急用にDASパーカーという感じで。CAPILENE 1は薄すぎてあまり意味がない気がする。アンダーウェアはCAPILENE 4に統一しようと思う。さらに保温は良くなる。ただ頭の片隅に気温がマイナス1桁程度に上がることもあると覚えておかなければならない。フードをかぶっても顔の正面が空いていると口・鼻が冷えてくるため、ウェアのジッパーを一番上まで上げて顔の下半分をカバーすると温かくなるが呼吸でウェアが濡れてしまう。短い時間なら問題ないが濡れて凍ると最終的に使えなくなる可能性がある。それと鼻水が出てくるのもやっかい。DIMENSIONS JACKETのフードにファー(毛がもこもこしているやつ)を付ける予定で購入済なので、それである程度解決する可能性もある。後は今井さん(こういうレースに出場経験あり)お勧めのカシミアのマフラーだが、これも最終的には凍って使えなくなるのでは?と思うので、安いネックウォーマーをドロップバッグでデポして凍ってもよしという使い捨てのような感じでやってはどうかと考えている。

<下半身>
CAPILENE 4 タイツ(パタゴニア)
ALPINE GUIDE PANTS(パタゴニア)
DASパンツ(パタゴニア)

DASパンツなしだと寒そう。がんばって動いているときや気温が上がっているときは大丈夫だと思う。上半身のDASパーカーよりは下半身のDASパンツのほうが出番が多くなると感じる。ALPINE GUIDE PANTSより温かいバックカントリーパンツを持っているためこちらを最後のドロップバッグに入れて最終セクション(最も寒い)用にしようと思う。

<シュラフ>
マット:inertia ozone(klymit)
シュラフ:オーロラ900改(ナンガ)

マットは空気を入れて膨らませる、シュラフの中に入れて使うというもの。精一杯膨らませたつもりだが冷えるためか完全に膨らみ切らない。それでもシュラフに入り寝てみると快適。このマットには枕も付いているが枕部分を膨らませるとシュラフの頭部をかぶれなくなってしまう。枕は膨らませず何か別のものを枕替わりに置くのが良さそう。このマットは極めて快適だがシュラフ内に入れるためシュラフ内のスペースが小さくなる。睡眠時に凍らせたくないもの温めておきたいものはシュラフ内に入れて寝る必要があるためスペースが小さくなるのは少し残念。シュラフ内でグローブを外したり、SealSkinzを脱いだりしていたらシュラフ内のどの辺に何があるのか全く分からなくなった。本番時はこれに電気製品やヘッドライトも加わるためシュラフ内で物を整理しておく工夫が必要。

試しにマットをシュラフの下に敷いてみたが収まりが悪いというかシュラフがきちんとマットに乗っているのかわからず部分的にシュラフがつぶれて冷えてきた。雪の上だとなおさら不安定になるだろうし、空気が冷えてマットがつぶれるだろうし、パンクも怖いのでこのマットを使うならシュラフの中。シュラフ内のスペースを優先させるなら別のマットを購入ということになるかと思う。寝心地が抜群にいいのでシュラフ内スペースは我慢か。

撤収時にはシュラフを袋にしまうが通常の収納袋に入れるのは困難だと思う。大きな防水袋を用意し、マットをinertia ozoneにするならマットごと(空気は抜く)シュラフを丸めて袋に入れてソリに乗せるというようにしたい。

<その他>
時計は普通に腕に付けると「ウェアの重ね着+グローブの重ね着」が複雑に重なり合った下に時計がある状態になるため見るのが大変な上に、見た後でウェアや手袋を直すのが大変なため腕には付けないほうが良さそう。その一方でウェアの上に付けるなど体温の及ばないところに付けると、動作しない・液晶が表示されないといった状態になる可能性が高い。アナログ時計をウェアの内側にというのが良いかもしれない。

メガネは役に立たない可能性が高い。ウェアなどで口元を覆ったときに呼吸が上に抜けてメガネに当たると凍りついて見えなくなってしまう。幸い裸眼でもおおよそ見えているため基本は裸眼にして、ルートファインディングなど視力が必要なときのみメガネを出すという方法にしたい。おそらくなくても大丈夫。

■■■ 以下試すのを忘れたが、1月の現地テストでおこなう。

<ゴーグル>
たぶん問題ないだろう。

<ハイドレーション>
行動中はハイドレーションに水を入れ凍らないように「ウルトラスパイア アルファ」でウェアの内側(R1フーディの上くらい)に着用しようと思っている。ハイドレーションの上に着用するウェアが窮屈になるため寒い中でのウェアの着脱にどのような影響があるか?睡眠時はシュラフの中に入れておかないといけない。暴発するとアウトなので防水袋に入れてシュラフに入れる。

<シュラフの使い方>
今回はウェアを全て着てシュラフに入ってしまった。途中でDASパーカーは脱いだが、もっと薄着で入ってこそシュラフのスペックが生きるのだと思う(自分の体温をシュラフに伝えて温まる)。どこまで脱ぐのがバランスがいいのか、脱いだウェアはシュラフ内に入れておかなければいけないか、外に置いて問題ないものもあるかなど確認が必要。


ユーコンのマイナス30℃で使うための足元の装備がいちおう揃った。メリノウールの厚いソックスの上にsealskinzの防水ソックスの厚いのを重ねて履いた上でシューズを履く。気温が上がった場合は(マイナス10℃くらいまでなら上がる可能性がある)ソックスで調整する。

メリノウールパイルソックス Lサイズ(パイネ)
Thick MidLength Socks Black Lサイズ(SealSkinz)
クラッグステッパー 28.5cm(モンベル)

シューズをどうするかはとても難しくて低温に耐えつつある程度走れなければいけないということで、理想的にはミッドカットで450グラムくらいまでと考えていたが、そういうものは非常に少ない。ネットで調べてこれはと思ったものを試し履きに行ったりしたがソックス重ね履きをした上で快適に履ける軽量シューズを見つけることはできていなかった。

今日ぶらりと立ち寄ったモンベルでダメ元で店員さんに相談に乗ってもらい軽いシューズ(もうローカットでよいと割り切り)をソックス重ね履きで履いてみたが、やはり足の甲がきつくなってしまう。そこで店員さんが少し重くなるがとシューズの紐がつま先近くまであるものを出してくれた。これだとソックス重ね履きで足が膨らんでもつま先近くまで紐の締め方で調節することができいい感じになった。

サイズはソックス重ね履きの分大きくして通常より+2cmの28.5cm。重さは28.5cmの実測524グラムと重くなってしまったが仕方がないかな。ユーコン下見まで1ヶ月切ったのでどこかで割り切って買わないといけないし。あとはアッパーが皮なので寒さにも少しは強いはず。これによりソックス1枚でいられる時間が長くなったら嬉しかったりもする。

というわけで、モンベルでシューズを買う予定ではなかったんだけど思い切って購入した。モンベルにはツェルトを補修するシートを買いに行っただけで、その後石井スポーツにシューズ見に行こうと思っていたのですが。要求するものが特殊過ぎるというか矛盾している要件なので何がベストなのかなんてわからないから、これで正しいと思いこむことが大事かもしれない。あとは海外サイトでポチったオーバーシューズ待ち。
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プロフィール
HN:
かばっち
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性別:
男性
職業:
system engineer
自己紹介:
なぜか砂漠にひかれサハラ・アタカマ・ゴビ・南極でおこなわれたレースに出場。これからも世界の絶景を見に行きたい。
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