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12月13日深夜、菅平高原にてユーコン練習。自宅出発が18時過ぎてしまい、さらに出発してすぐに眠くなって仮眠していったりしたので菅平到着は23時30分ごろになってしまった。今日は実際に雪の上で寝てみることと、雪から水を作るのにどのくらい燃料(ガソリン)を使うのかつかむことを目的にしている。


天候は雪。菅平牧場でキャンプしようと1マイルの直線急坂を登っていくと牧場の駐車場に入るところで車の前輪(駆動輪)が滑ってしまい登れなくなった。目的地まであと2~3mなので少し下がって勢いをつけて登ろうとしたりしてみたが、むしろだんだん後退していく。仕方がないのでバックで1マイル戻り車の向きを変えれるところまで行って下に降りる。国道沿いの駐車スペースでキャンプすることにする。

気温はマイナス5℃で楽に作業できる。前回冷凍庫の実験した後だと本当に楽に感じる。だいたい今のホワイトホースと同じくらいの気温だった。ユーコンの冬は時々このくらいまでは気温が上がることもあるようだ。ナベに山盛りの雪を入れてバーナーで温める。雪がナベの中に消えたあとナベを見ると驚くほど少ししか水が入っていなかった。どんどん雪を投入して溶かしていく。1リットルのお湯を作るのにバーナー全開で20分。ボトルの10分の1くらいしか燃料入れてなかったので沸騰する前になくなってしまった。480mlボトルの燃料でお湯8リットルくらいかな。お湯作るところから、バーナーをしまってツェルトとシュラフの準備までで50分くらいかかった。チェックポイント以外で休もうとすると、設営・お湯・食事・撤収と休むためにやることが多く疲れる。やっぱり最終セクション以外は設営なしで次のチェックポイントまで一気に行くのがいいと思う。チェックポイントではお湯がもらえるので到着・お湯もらって食事・就寝・起床・お湯もらって食事・次のCPまでのお湯をもらって出発とかなり楽して補給できるはず。

寝る準備をして横になる。ユーコンでは装備を外に出しておくと凍ってしまう、冷たくなって身に着けられなくなってしまうため、その対策としてシュラフの中に装備を入れる。その状況と同じようにシューズを防水袋に入れシュラフの中へ。脱いだウェアもシュラフの中へ。マイナス30℃の冷凍庫に比べれば楽勝だろうとシュラフに入ると意外と寒い?マイナス5℃でマイナス30℃が快適温度のシュラフ使っているのだから、適当に使っても暑いくらいになってほしいのだが。これまで試していなかった薄着でシュラフに入るのも試してみる(キャプリーン4+R1)。全体としてはあまり変わらないが背中上部とお尻が地面に接して冷えが来る。上着を1枚増やしてみても変わらず。上半身は汗ばんでいるが地面に接しているピンポイントから冷えるというおかしな状態になっている。

4時ごろ重機がすごい音を立てて近くを走り回っている。眠っていてその音で目が覚めたのか、眠れていなかったのかはわからない。すぐ近くを行ったり来たりしているので引かれないかちょっと怖い。いちおう自分の車の影に隠れるようにテントを張ってはいるが足のほうが車の位置からはみ出していたはずなので足がひかれないか除雪をしているならテントを雪で埋められないか心配。重機はしばらく走り回って自分の車のところだけ残してきれいに除雪をして去っていった。

相変わらず背中とお尻の一部から冷えてくるので一度起き上がってマットに空気を吹き込み直しシュラフを確認してみる。シュラフの背面はつぶれてしまっていた。そこでシュラフの中に入れているマットをシュラフから出して下に敷いてみた(KLYMIT INERTIA OZONEというシュラフの中に入れるマットを使っています)。すると多少ましになったような気がする。それでもこのマットではなくサーマレストにしたほうがいいような気がしてきた。

足が冷えてきたのでダウンのテントシューズを履く。それでも冷凍庫の実験のときのように暖かくなってこない。今日は家を出た時から少々暑くなるのを承知でメリノウールソックスを履いてきているので汗で少し湿っているかもしれない。ハギちゃんが行動時と就寝時のソックスは分けると言っていたのを思い出し、片足のメリノウールソックスを脱ぎ素足でテントシューズを履いてみた。すると暖かくなった。もう片足も・・・と思っていたがそこで寝落ちした。

目が覚めると8時。2時間は熟睡できたようだ。夜中に雪を溶かして作ったお湯の入った魔法瓶をテントの外に置いておいたので、そのお湯でカップめんを作る。沸騰させていない状態でポットに入れ放置してもカップめんを作っておいしく食べることができる温度があれば十分だと思う。不味くはなく食べれるというレベルだったがまあいいだろう。


9時から軽くトレッキングに出発。菅平ダボススキー場の最上部まで行って帰ってくるだけだが。新雪たっぷりで意外と疲れた。12時に終了。気になる点はシューズの大きさ。メリノウールソックスとSEALSKINZの厚いやつを重ね履きしてゆとりのある28.5cmを使っているがお店で試したときよりも実際に外で履いているとゆるい。かかとの部分が動いて少し歩きにくいし靴擦れができはじめているような?登りで擦れてひりひりしたが後半は何ともなくなった。シューズの大きさの問題で靴擦れしそうになっているのか、もしかしたら出かけてくる前にロード練習で新しいレースシューズで練習してから来ているため、そちらのほうで擦れていた可能性もある。ただあまり使い心地が良くなかったのは事実なので引き続きシューズ探しはしたほうがいいかもしれない。

白樺荘で食事をしてチーフにユーコンのレースの話をして、レース前にもう一度菅平に遊びに来るように言われて菅平を後にする。菅平滞在時間は13時間という短いものになったが内容は濃くとても疲れた。そして未だにユーコンを完走できるイメージがわかない。イメージがわかないどころかこのままでは無理だと思う。

■装備について考えたこと

水の運搬にハイドレーションを考えていてベースレイヤーの上にハイドレーションを背負い、その上からさらにウェアを着ることで凍らないようにするという方法を考えていた。この方法を使った場合はハイドレーションも防水袋に入れてシュラフに入れる必要がある。しかしここにきてハイドレーションを使うことに対して面倒だなと思い始めている。就寝時のシュラフ内が物でいっぱいになってしまうし、水をたっぷり入れたハイドレーションのウェアの中に背負うとキツイ。さらに就寝時もだがチェックポイントでの補給時にも中間着までウェアを脱がなければいけない。さらにさらにチューブ部分をうっかり凍らせると使えなくなるとかグローブをしたまま取扱うのはほぼ無理とかマイナスポイントは多い。実は主催者もこの方法を推奨しているようで確かに魔法瓶で持ち歩くよりは数百グラム軽くなる。しかし暖かい飲み物や食事にも使えるし雪を入れて量を水増しできることまで考えると魔法瓶数本という選択肢もありではないか?

レースとして軽量化を狙うよりも「面倒」と感じることを取り除いていくのが完走できる方法な気がする。今まで砂漠でもトレランでも最近ならOMMでも、順位を目指す場合でも基本的には何かを我慢して軽量にするのではなく快適なことを目指していた。きっとそれが自分のスタイルなんじゃないかなと。

■装備について検討すること

(1)マット
KLYMIT INERTIA OZONEは寝心地は最高だが残念ながら極寒向きではないように感じる。パンパンに空気を入れて冷えても縮んだりしなければ大丈夫かもしれないが、マイナス30℃で疲れ切って倒れるように休みたいときにそんな完璧な作業ができるとは思えない。雑に作業しても十分な効果が得られる道具に変えたほうがよいと思う。

(2)シューズ
シューズの裏がしっかりしているため足元が荒れているときの安心感はある。ただサイズが少し大きすぎ中で足が動いてしまう。1月の下見はこのシューズで工夫してやってもいいかもしれないが他の選択肢も引き続き検討する。

(3)ハイドレーション
ハイドレーションにするのか魔法瓶にするのか決める。
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なぜか砂漠にひかれサハラ・アタカマ・ゴビ・南極でおこなわれたレースに出場。これからも世界の絶景を見に行きたい。
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