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Yukon Arctic ultraリタイアしてホワイトホースのホームステイ先に戻っています。
時系列での詳細なレポートはおいおいとして、簡単に結果報告をします。

レース結果としては自分の手元のGPSでは72km、レースオフィシャル情報ではCP2(95km)の15km手前でビバークしてSPOTのHELPボタンを押しました。セーフティにリタイアしているので凍傷など問題はなく元気です。

リタイアを判断した原因はグローブとソックスの濡れです。外からは濡れませんが、内側から自分の汗で少しずつ水分を含んでいくのが問題になります。この現象は事前にわかっていて汗はなるべくかかないようにウェアやペースを調整するのですが、それでも少しずつ汗はかきます。

1日目の夜に眠気で少し仮眠(ビバーク)するときにソックスが凍ってシューズに張り付いていて剥がすのが大変でした。

2日目の朝、焚き火でソックスとグローブを乾かそうとしましたが完全に乾かすことはできず、その後数時間少しましになった程度でした。

2日目の昼過ぎにはグローブの冷えがひどくなったので睡眠時と緊急時のためのダウングローブを使いました。緊急時用の装備は次のCPがすぐならいいのですが、脱出時のためのものなので、それを長時間使うことはありません。それでビバークに適した場所を気にしながらの行動になりました。

ソックス、グローブだけでなくシェルや顔を覆うのに使っていたフリースのネックウオーマーも水分が付いたところはカチカチに凍りウェアが死につつあるのがわかりました。この状態で2晩目を迎えるのは危険だと判断したため、元気なうち明るいうちにしっかりビバークの準備を整え、ここで停滞すると最初の関門があるCPにはもう間に合わないので無理せず終了することにしました。

700km、13日間の部門にエントリーしつつスタートから最後のビバークに入るまで28時間で72kmしか進んでいないという情けない結果ではありました。しかし自信を持ってレースを進められる状況ではなくなってしまったので仕方がないと思います。

気温に関しては、下見でユーコンに来たときにマイナス30度以下の日が続き、こちらでお世話になっているyokoさん、櫛田さんに「こんなに連日冷え込むことはめったにないから本番が楽に感じるよ」と言われていたのですが、本番はスタート後の気温はマイナス37度だったそうで、自分の温度計で見たレース中の最低気温はマイナス40度でした。こちらではすっかり寒気を連れてくる人として扱われています。地元カナダ人情報によると、ホワイトホースの病院にはレースに参加して凍傷になった人が続々と送り込まれているようです。超迷惑なレースです。

リタイアした直後は「こんな危険なレースは二度としない」と思いましたが、翌日主催者に「レンタル装備を練習に使いたいので21日まで継続して借してもらえないか(リタイアでなければ、その日まで使っているはずのものなので)」お願いし、サポートしていただいた櫛田さんに「もう一度やりたいと言ったらまたサポートしてもらえますか?」とお願いしておきました。次回(来年?)は自分の脚でまずは100マイルのブレイバーンまで行きたいと思います(今回リタイア後にスノーモービルでブレイバーンに送ってもらったのでコースは見ました)。そのためにもう少し試したいことがあるので帰国前に一人ユーコンしようと思います。

来年ユーコンチャレンジする仲間募集します。一緒に取り組んでみませんか?(状況を整えられればという条件付きだけど)
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自己紹介:
なぜか砂漠にひかれサハラ・アタカマ・ゴビ・南極でおこなわれたレースに出場。これからも世界の絶景を見に行きたい。
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