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<3月13日>
CPには松村さんがいた。おしゃべりで気分転換。また4時間目安で寝るが、2時間半で目が覚めてしまった。すっかりCPで2時間半+ビバーク30分~1時間の睡眠が定着している。松村さんは爆睡中だったので起こさずに出発。滞在5時間。寝て起きると足のむくみがなくなり筋肉的にも問題ない。普通に走れるくらい。もしかしたら行動時間が長くなってむくんで痛いのは水分不足かもしれないので、この区間はお湯を積極的に飲むようにしてみる。町の出口へ向かう途中、子供たちがスノーモービルで走り回っているのに遭遇。せいぜい10歳くらいの子供で大きなスノーモービルは大人が後ろに子供を乗せているのかと思ったら子供が2人乗りしているだけだった。こういう場所ならではの風景か。


ツィーゲーチックを出ると「WARNING Athletes on the road ahead」と看板が出ている。「道にアスリートがいるから気を付けろ」って意味がわからない(笑)ひたすらまっすぐな道(40~50kmまっすぐ!)。遠くに車のライトが見えてから来るまで15分くらいはある気がする。時々前後を確認していれば道の端ではなく雪が固くて進みやすい場所を歩いていて大丈夫。ヘッドライトが2つに見えるようになったら端に避けるようにしていた。きれいなオーロラが現れた。オーロラの撮影チャンスに備えポケットで温めていたOMDの電池をOMDに入れ道路にミニ三脚を設置して撮影する。適当に数枚撮ってあとは我慢。いちいち撮っているときりがない。空を見上げると北の空高いところにカシオペア。北極星はほとんど天頂に近いところに見える。北斗七星は北の空ではなく南の空高くという感じ。星の動きは東から昇ってくるのではなく水平に回転している感じになる。気温が冷え込んでくる。マイナス30度。まっすぐな道が数十キロ続き道の両側は除雪で1mほどの壁。ビバークする場所がないため壁の奥側に木が生えているところで壁の上に乗り、ソリが向こう側に滑っていかないように木にくっつけて置いてその上で寝る。肩と頭の部分はソリに積んだ荷物のバッグを置く。


<3月14日>
2度目の睡眠は明るくなってから道にカーブが現れ始めたところで除雪の壁がない広い路肩で寝る。真夜中はほとんど車(トレーラー)が来ないが明るくなると車が来るようになるため明るくなる前に寝る場所を決めれるとよかった。日中は変化に乏しい道をひたすら歩く。この区間は82kmといつもより10kmくらい長いので行動時間が2~3時間長くなる。きれいな夕日を見ながらカリブークリークの近くまできた。夕日といっても太陽が低い位置にあるだけでここからなかなか沈まないのだが。道の左側に大会スタッフっぽい車が止まっているが人はいなく建物もない。前のCPでは分岐でスタッフが待っていて「ついてこい」だったので、誰もいないということは違うのかもと思い先へ進む。先のほうにもキャンプ場っぽい看板が出ていたりする。

しかし1時間近く進んでもそれっぽい場所はなく、むしろ人工物の気配がまったくなくなってしまった。さっきの車の場所だったかもしれないなと思ったが、戻って見つけられなかったらそれこそ大ダメージだし、カリブークリークからイヌビックまでは48km。すでに3kmオーバーランしているとすれば残り45km。3km戻って確認するなら、3km前進してイヌビックまであと42kmになったほうがよいと思えた。そうしたら順調に行けば10時間でイヌビックまで行けるし水が少し足りないと思うが少しくらいなら作ればいい。そんなことを考えていたら後ろから車が来て止まった。大会スタッフが来てカリブークリークを過ぎているぞという。やっぱり3km手前の車のところだった。

どうせ一本道でずるのしようがなくカリブークリークのCPの前を通ってきたのは確かなのだから、このままイヌビックまで行ってしまってもいいでしょう?とスタッフに伝えたいのはやまやまだが英語で言えない(笑)しぶる態度の私を見てスタッフが察したのか車でCPに運び、睡眠やお湯など必要なことが済んだらまたここまで車で運ぶと言ってくれたので車にソリを積んでCPに連れて行ってもらう。お手数おかけします(笑)それにしても通過から1時間で、私がCPを通過してしまったのを知り迎えに来るってどうやって監視しているんだろう。発信機とか渡されていないのに。カリブークリークのCPは車が止まっていた奥に小道がありそこを進んでいくと小さな山小屋が姿を現す。これは道からじゃ気が付かない。山小屋はほんとうにただの小屋でトイレ・水道なしだった。しかし暖を取れてソファーで眠れるので十分だ。

カリブークリーク到着20時30分。予定よりも4時間遅れ(3km余分に進んでいるため実質3時間程度)。ビバークを2回した分遅れが拡大。しかしここまでだいたい70km(1区間)に対して休憩6時間を見込んでいたところ、ここからイヌビックは48kmに対して休憩6時間だし、イヌビックからスイミングポイントも113kmに対して12時間の休憩を見込んでいる。つまり今まで通りの休憩の取り方をしていれば時間の余裕は拡大していくはず。まだまだ行けると思う。今日は足がむくんで痛くなることがなかったのもいい材料。やっぱり水分補給不足だったんだと思う。
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なぜか砂漠にひかれサハラ・アタカマ・ゴビ・南極でおこなわれたレースに出場。これからも世界の絶景を見に行きたい。
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