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4/28(月)テレビのドキュメンタリー番組を制作している方から危険なメールが届く。カナダのユーコンでおこなわれる「YUKON ARTIC ULTRA 2015」の430マイルにフォーカスした番組を制作するとのことで、日本人で出場を検討できる方がいればお知らせしてほしいとのこと。こんな衝撃的なメールめったにない。

このレースは砂漠レースのようにセルフサポートだがステージレースではなくノンストップで約700kmを13日間の制限時間で進む。数十kmに1箇所のチェックポイントでは食事を出してもらえるし3箇所に荷物をデポしておくことができるが(フィニッシュ入れると4箇所)最後のセクションが130マイル(200kmちょっと)何もなく3日は1人でなんとかしなければならない。

こういうレースは何年か前に同じような別のレースに出た人から(そちらはステージレースで225km)「マイナス30度、オーロラが舞う中を進む。休むと体が冷えて動けなくなるので休憩したら死ぬと思って歩き続けた」と聞いていた。いつか出てみたいと思ってはいたが、それよりも遥かに難易度は高い。思い浮かぶ景色は雪原を指示された方角に向かってコンパス直進。風が吹けばホワイトアウト。そう考えると命に関わるし、極寒の中でサバイバルしつつ約700km進める人(かつ3週間ほど休暇を取れる人)なんてそうはいないように思えた。しかも来年2月上旬開催ということは寒い中で有効なトレーニングできる期間は1ヶ月程度しかないだろう。1年近く時間があるように見えて時間がなさすぎる。

それからメールのやり取りは「樺澤さんの出場は難しいでしょうか?」というおかしな方向に動き始め、大会について調べているうちに
(1)映像を見るとコースはスノーモービルか何かのトレースを進んでいる。
(2)積雪が少ない。冬の天候は割と安定していそう。
(3)ソリの滑りは良く選手はソリを引いてジョグで進んでいる。
(4)撮影が入るということは近い場所に撮影班がいるのでリスクは少なくなる。
と考えると「この機会を逃したら自分がこの難易度のレースに出れることはないのでは?」と思えた。だから決め手は撮影班がいるという・・・(苦笑)本来チャレンジは自分の力でやらなければ意味がなく、明らかに自分の経験が足りない状態で保険付きだから出るというのはちょっと違うなと思うが、では「この機会を見送って後悔しないか?」と考えると「あの時行っておけば良かった」と思う可能性大。あとはこれを見送るなら何のためにフリーランスで働くという道を選んでいるんだ?というのもあるかな。

さて、そのときの自分の予定では新婚旅行を兼ねて10月にグリーンランドにオーロラを見に行き、ついでに雪と氷の上を走るフルマラソンに出場する予定を立てていた。それで家族会議をしたところ「カナダでもオーロラ見れるよね」ということで出場決定となった。その出場すると決めたのが6/11(水)のことだった。
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なぜか砂漠にひかれサハラ・アタカマ・ゴビ・南極でおこなわれたレースに出場。これからも世界の絶景を見に行きたい。
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